桜ミコトバ

儚き夢が覚めやらぬまま
花びらをひとつ約束にした

名前を呼んで 素顔に触れて
知らない年月 埋める手のひら

みだれた髪を何も言わずになおしてくれたね

桜 ミコトバ
時の邂逅(わくらば)
追いかけていた
あなたの背中
振り向いた瞳はただ優しくて

背伸びをしたら
届く気がした
その距離さえも
ただ好きだった
日毎募る想い 抱きしめたまま

幾つもの春を染めてく

微熱の日々が 荒ぶる風が
花びらを強く色付けていた

諍いをして また寄り添って
どちらかともなく 繋ぐ手のひら

桜 ヒトヒラ
涙に揺れた
淡い雫が
乾いたならば
あたらしいわたしで逢いに行くから

たなびく髪も
憎まれ口も
不器用な笑みも
ただ好きだった
日毎募る想い 舞い上がる空

幾つもの春が揺れてる
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