PRISONER

苦しい顔で
瞼 見開き
何が言いたいの
喘ぐその咽で

吹き出す 幻 そこから
まぶしい 世界へ そこから

遠い目つきで
肌を突き刺し
何も 見えない
何も 聞こえない

深紅の 幻 そこから
沈黙(しじま)の 世界へ そこから

息もつまる そんな場所から
いつも そこから 逃げ出したかった

吹き出す 幻 そこから
まぶしい 世界へ そこから

夢見て泣いた
胸にすがって
そんな やさしさが
ヘンに あたたかい

ねばつく 幻 そこから
乾いた 世界へ そこから

息もつまる そんな場所から
いつも そこから 逃げ出したかった

見知らぬ空
突然ひらける
白い花を
赤く染めながら

はねを上げて
ぬけがら 抱きしめ
独り 踊る
殺られる 時まで
それまで……
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