あなた昔をありがとう

朝の光が 窓越しに
二人をそっとつつむ頃
この指のばした その先に
あなたのぬくもりありました
わがままいって 困らせて
あなた昔を ありがとう

わたし今夜も つまらない
ひとりのお酒 飲むだけよ
廊下の足音 待ちわびて
編みものする手を ふととめる
幸せだった あの頃の
あなた昔を ありがとう

ひとり住いの淋しさは
ひとりになって知りました
好みの料理をこしらえて
蔭膳すえては また涙
想い出 ひとつ だきしめて
あなた昔を ありがとう
×