雲流るゝ果てに

傷つき さ迷えば ひとりきり 切なくて
誰一人 云えない 声に ならない
おまえを 追って追って 何処(どこ)までも
近付くと 消えて行く
ささやかな 恋なんて 風に消えちまえ
灯(とも)し火や 温(ぬく)もりも 消えちまえ
ただよい 見果てぬ 遠い所へ
近付くと 消えている

雨の叫びに 耳をすませ
風の匂いに 凍えながら
何のために 誰のために
それだけを……

濡れてく 涙さえ 我慢も 出来なくて
誰一人 こぼせない 悔しくて
おまえ 逃げて逃げて 何処(どこ)までも
近付くと 消えて行く

雨の叫びに 耳をすませ
風の匂いに 凍えながら
何のために 誰のために
それだけを……

雨の叫びに 耳をすませ
風の匂いに 凍えながら
何のために 誰のために
誰も知らない 何もいらない
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