花と小父さん

ちいさい花に くちづけをしたら
ちいさな声で 僕に言ったよ
小父(おじ)さんあなたは やさしい人ね
私を摘んで おうちにつれてって
私はあなたの おへやのなかで
いっしょうけんめいさいて
なぐさめてあげるわ
どうせ短い 私の命
小父さんみてて おわるまで

かわいい花を 僕はつんで
へやの机に かざっておいた
毎日僕は いそいでうちに
かえって花と お話をした
小さいままで かわいいままで
ある朝花は 散っていったよ
約束どおり 僕はみていた
花の命の おわるまで

約束どおり 僕はみていた
花の命の おわるまで
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