我儘

街路樹さえ 不安気に 夕陽染めた 肩叩く
今日も時化た 出来栄えの 明細だけ 持って帰る

そんな頬にそよぐ あの日の風が、嗚呼
一度きり繋がった 濡れた目の君

今更 何で 逢いたいだなんてさ
可笑しいね 季節の所為だって
溜め息 ばかり 雲を見ては涙
好きだと言えず 傷付けた我儘

冗談だと 茶化せたら どんな楽か 人恋し
憂鬱だな 明日朝の 会議辞めた 独り言

窓の外に薫る あの日の夜が、ほら
腕の中強がって 泣き笑う君

今なら だって やっと気付いたから
自分勝手 上手く行かない日々に
言い訳 せずに 星の数ごめんね
大好きだった 伝えたい我儘

今更 何で 逢いたいだなんてさ
可笑しいね この風の所為だって
若さに 任せ 抱いた後に散った
悪戯じゃない 気持ち変わらぬまま
今更…だよね
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