バイバイ

すれ違った日々の
足音を聞いて
いなくなった君を
雑踏に見る

言えなかった言葉
ふいにつぶやいて
振り返った犬と
目が合ってしまった

笑っちゃうんだ
ぼくは 弱虫だ
流れないんだ 涙

バイバイ 街に春が来て
暗い部屋のすみっこを
君はもう 抜け出したかい
バイバイ ぼくの憂鬱も
風はからめ 飛んでゆき
やがて来る
夏を街の向こうに見てた

動き出した
空と雲を見上げて
立ち止まったぼくは
ずっとこのまま

眺めちゃうんだ
ぼくは ばかだから
ぶつかっちゃうんだ すぐに

バイバイ 街に春が来て
シャツを一枚脱いでも
ぼくはまだ 変われない
バイバイ すべてリセットかい
風に問いかけてみよう
哀しみと
手をつないで 歩くだけさ

振り返って
すぐに 前向いて
戻れないんだ 二度と

バイバイ 街に春が来て
ぬるい風誘うから
ぼくはまだ 夢のなか
バイバイ 過ぎてゆく日々も
引きとめて握手しよう
大丈夫 君はきっとひとりじゃないよ
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