ひとり冬景色

涙さえ 千切れ飛ぶ
この胸が さむい
鉛色した 窓を見上げれば
わたしも一羽の はぐれ鳥
雪が降る 泣きながら
ひとり 冬枯れの海
何処までゆけば 逢えるの あなた
汽車は 走る

「さよなら」の なぐり書き
手の中で にじむ
葉書一枚 たったそれだけで
終わりにするのね 憎いひと
雪が降る さみしさに
白い 吐息がつもる
別れるなんて 死ぬのと同じ
いやよ あなた

雪が降る 泣きながら
ひとり 冬枯れの海
何処までゆけば 逢えるの あなた
汽車は 走る
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