河口にて

うたたねからさめた後のだるさ
まぶたこすり夢路たどる窓辺
もどかしい夏のゆるい風
なまぬるい空気じっとまつわりついてる
心もとないまま夏の一日
心ここにあらず夏の黄昏
心の奥底眺めて探して
愛という字がまのびしてかすむ
うつ向きかげんの思い出をなぞると
そぞろ寂しいすきま風招いて
何故か何故かすべてが空しい
人間ぎらい むら雲の空 自分をもてあます

ゆるやかに河をすべるカヌー
蜂蜜色の肌を持つ青年が二人
しなやかな手つきであやつるオール
私に目もくれず流れの中へ
心の奥底ゆらいでしびれて
未知のあこがれ焦がれては消える
おぼつかない夢の道草のような
そぞろ悲しいメランコリーおそって
とてもとても果てないむなしさ
人間ぎらい むら雲の空 自分をもてあます

おぼつかない夢の道草のような
そぞろ悲しいメランコリーおそって
いまはやはり愛が欲しいわ
優柔不断きまぐれすぎる 自分をもてあます
黄昏から夜へむかう空は
つきぬほどに色を変えてくれる
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