くちなしの雨

雨に降られて 匂うのは
おまえの哀しみ くちなしの花
帰ってきたよ もう離さない
待たせた愛も 命もやろう
果たせぬままの あの約束も

きれいばかりじゃ 渡れない
世間に戸惑い それでも生きた
恨んでいたろ 泣き暮らしたろ
たまった埃(ほこり) 叩いて捨てて
これからふたり さあ出直そう

何がのぞみと 目を見れば
ふたりでいれたら いいのと微笑(わら)う
わかっているよ もう離さない
叶わぬ夢を 叶えにいこう
くちなしの雨が ほら温かい
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