酒呑童子

赤るも 倫護り 私慝を 咎められど
等閑午睡の余花
解け合う 故抔亡く

刻を 遺す 鬼の名 彩み
孳尾の儘に

噫是も 嶮し 山を 何故 徒跣で
趾尖鋭なる 爪こそ 化人の瑕

刻を 遺す 鬼の名 彩み
孳尾の儘に

女に 窶した 謀りの綱を 振り解いて
芸に 傲った 金色の時雨 降り乱れて

光輝を 頼る 者を
嘲る 義は 無かれど

僧に 窶した 卜部の礼言 振り落として
酒に 盛られた 貞しき光を 振り払って

闇夜を 貶す者に
諂う 気は 更 無し

讒誣の海 繁縛の河 溺ほす
意趣なら 空し
流刑の膿 泥犂の苛は
甘噛みか 歪なり
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