流転わらべ唄

胸に風コが ころげる夜は
故郷(くに)のいろりの ぬくみが恋し
帰るあてない
あの空あたり 空あたり
「一番星 見つけた」
母の瞳(め)のよな 濡れた星

銭コ無くして あの娘(こ)と二人
爪をかみかみ 探した小道
遠い日暮の
あの里あたり 里あたり
「二番星 見つけた」
誰か呼ぶよな わらべ唄

けんかするなと ほころび縫うて
泣いて叱った 姉さの声か
鐘が鳴る鳴る
あの山あたり 山あたり
「三番星 見つけた」
あつい涙に ぬれた星
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