風の栞

真夜中の嵐がわたしの街に
さわやかな魔法をかけていった
虹色のしずくは朝日に光り
菜の花やすみれがこぼれ咲いた
街中が四月の花束のよう

今 目を閉じ
あの いつかの
静かな朝 思い出して
雨上がりの はるかな空
神秘的な予感が
春風の栞をはためかせてた

背の高い梢をかけぬけていく
そよ風もわたしもこの世界も

真夜中の嵐がわたしの街を
大好きな季節に変えていった
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