ガラスの靴

都会の夜 彩る 街明かりが
今あたしに 魔法をかける
子供みたいだと 笑ってもいいよ
「…帰りたくない。」

つないだ手を ほどく仕草で
心 見抜いてほしい

いつもの別れ道
ガラスの靴を置いてゆくから
追いかけて あたしのことを掴まえて
眠らない夢の中へ…

「ねぇ、ズルいよ。」 あなた大人だから
時々もう 切なすぎて
時計の針 壊してしまえるのは
あなたしかいないのに

でもまた いつもの別れ道
ガラスの靴を置いてゆくから
この夜が終わってしまう その前に
解けない魔法をかけて

どんなことを 想って去るの?

ひとりの帰り道
ガラスの靴が悲しく光る
人混みににじんでゆく 後ろ姿
愛しさが溢れてく…
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