女ものがたり

春の雪が 降りつつ融ける
女の傘が この手に重い
今朝のわかれ 哀れむように
椿一輪 ほろり散る
愛の深さが 恨みにかわる
好きな気持と うらはらに
祈って帯を解き 許して目を閉じた
あの日のことを 思えばつらい
あなた あなた憎いひと

生きていれば 逢う日もあろか
死んであなたを 忘れましょうか
馬鹿はよせと 叱ってくれた
つよいあなたが 今も好き
登りつめれば 男は醒める
知っていながら 愛されて
素直についてきた 最後にわがままを
もう一夜だけ ただ一夜だけ
あなた あなたそばにいて

きれいに終るより 傷つき愛したい
未練とわかる わたしのこころ
あなた あなた行かないで…
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