雨とやさしい矢

夜の闇に灯りが浮かぶ
朝に目覚めた風は遠い国の誰かを起こす
雨は行き過ぎた時をすこしだけ巻き戻す

夜にひとり 名前を呼んでも
なにも考えられないまま 朝が来る

あなたに出会えた日に 私は生まれたんだ
なにも持ってないけれど それでもあげたいんだ

夜の闇にピアノが響く
朝に目覚めた風に背中を押されてる
雨はただ通り過ぎた全てを 洗い流す

溢れた気持ちに覆いつくされ
指先を見つめたままで 朝が来る

あなたに出会えたから なにも持たなくていい
なにも持ってないけれど それでもあげたいんだ

帰り道 ふたりは 違う景色で
それぞれの朝を 迎えにいく

あなたに出会えたから なにも持たなくていい
なにも持ってないけれど それでもあげたいんだ
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