かさぶたの恋

気持ちというのは 不自由なモノね
かってに高鳴ったり くぼんでちぢんでしまったり
自由にカタチを変えてしまうくせに
元には戻れなくなる…

今でも体の奥 君がはがれない
やきつけたつもりなどなかったのに
あと少し はやくはやく 素直になれたら
想い出にしなくても 良かったのに…
「今まで…ありがとう。」もう…

涙というのは 残酷なモノね
洗い流すほどに 記憶はみがきたてになって
私らしくない 言い聞かせるけれど
あの声が鳴りやまない…

今でも体の奥 君がはがれない
さよならのかさぶたを残したまま
あと少し 少しだけはやく 素直になれたら
想い出にしないまま 笑えたのに…

緑園都市を 歩くときには
歩幅も自然と合ったのに
写真のように動けないまま
立ち止まってしまった。
×