七色の虹の橋

ポケットにゃあいつも文庫本
胸には偉大な未来抱いて
ああいつも待ち合わせはなぜか古本屋
本の背文字目で追いながら
未来を透視してた俺と
インテリアの雑貨かなんか
退屈そうにながめてた君がいた場所

きっと世界で一番幸せだったふたり
空の下それぞれの思い出の中

今を生きてく君の道
毎日をせわしなく過ごしてる俺
思い出はセピア色なんかじゃあない
明日へ向かう七色の虹の橋

仕事に追いかけ回されてた春の日
ふと思いついて街のざわめきすり抜けて
辿り着いたあの頃と変わらないあの古本屋
思わず手にとったボードレールの
「パリの憂鬱」鞄にしまい込んで
青空の下足早にざわめきの方へ紛れてゆく俺

きっと世界で一番幸せだったふたり
空の下それぞれの思い出の中

「誰の人生だってMasterpieceさ」
たわむれに君に言って笑ったけど
思い出はセピア色なんかじゃあない
明日へ向かう七色の虹の橋
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