あじさいの詩

雨の中おさななじみが嫁に行く
しあわせになってほしいと手をふった
あじさいの花がゆれてる窓ぎわで
なぜかしら不意に感じた胸さわぎ
だんだん遠くへ行くひとに
心をとどけるすべがない
ただ しあわせを祈るだけ
ただ しあわせを祈るだけ

あじさいの色が変わって日がくれる
灯りさえつける気持ちにまだなれぬ
おもいでといってしまえばそれまでの
ささやかな胸の炎が今消える
名前も変わって行くひとに
今さらどうするすべもない
ただ しあわせを祈るだけ
ただ しあわせを祈るだけ
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