雪陽炎

闇を揺さぶる 吹雪の音は
添えぬさだめの 怨み唄
一夜(ひとよ)明けても 雪 雪 …
ひと冬だけの 忍び恋
ふたりの吐息が 降り積もる

胸の熱さも やさしい声も
やっとわたしの ものなのに
何処へ行っても 雪 雪 …
ふたりで逃げる 雪の中
悲しい夢見て まだ泣ける

泣いてみたって いつかは春が
つらい別離(わか)れを 連れて来る
一夜(ひとよ)明けても 雪 雪 …
生まれ変わって 逢えるよう
命を重ねて 眠りたい
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