ただ僕は神誓うから。

 2023年7月21日に“YOAKE”が新曲「ボーイズ ドント クライ」を配信リリースしました。同曲は、モテたくてもモテない勘違いZ世代男子に捧げる青春ポップ。誰かをどうしようもなく好きになった時、暴走気味でみっともなくても一生懸命な想い。そんな想いを歌に込めた楽曲に仕上がっております!
 
 さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“YOAKE”による歌詞エッセイを2週連続でお届け!今回は【後編】です。新曲「ボーイズ ドント クライ」のフレーズをピックアップしながら、歌詞に込めた想いやこだわりを明かしてくださいました。主人公“じゃない方”の気持ちを綴った【前編】のエッセイと併せて、お楽しみください。



前回は「ボーイズ ドント クライ」の歌詞中の主人公“じゃない方”の気持ちでエッセイを綴らせて頂きました。
 
気にしすぎて、うじうじして、神頼みしたくなる。
伝えたいことをうまく言葉にできなくて、思い通りにはいかなくて、ひとりになって後悔したり。
あれ? どこかで間違えたかな? 発言が気に障ったかな? と不安になったり。
自分は調子がよくても、もしかしたら相手は落ち込んでるかもしれない。
人と人の関係って、ふたりだけで完結してるわけじゃない。
だから神頼みしたくなることが多い。
そんな、恋に落ちている時の心の揺れ動きを歌詞にしました。
 
そもそも“勘違いかな”って歌詞とメロディが入ったデモが、名前も知らないYOAKEメンバーから届き、そこからインスピレーションを膨らませて、、、
かっこよく言い過ぎました。
妄想を膨らませて作っていきました。
 
「勘違い」で最初に連想したのが、「この子、ひょっとしたら僕に気があるかな?」って恋愛的な勘違い。
実体験と妄想を織り交ぜて完成した歌詞になります。


あぁどうして素っ気ない? なんか避けられてるくない?
 
この部分は実体験で共感してくれたら嬉しいのですが、、、
前会った時は結構話も盛り上がって距離が近づいたと思っていたのに、
次会った時にはふりだしに戻ったかの様な初めましてのテンション感で来られたり。
特に人見知りの自分としてはとてもショッキングなことで。
とはいえ、ひょっとしたら自分も同じことをしているかもしれないので、自分に言い聞かせる意味も含んでたりします。
 
 
ビビリビリビリな僕は ブブルブルブル震えて
 
この歌詞は制作当初と変更した部分なんです。
最初は“小心者の僕は ぶるぶる震えるだけで”という歌詞だったのですが、
小心者=ビビり と言葉のチョイスをできるだけ分かりやすいように変更しました。
この部分の変更をキッカケに他にもいろいろな部分で方向性が決まった気がします。
 
 
神様に誓うから万事休すから神回にして
 
個人的に一番気に入っている部分です。
万事休すからから神回にしてって、まさにドラマ展開ですよね。
最近、高校野球を見ていると信じられない大逆転劇を繰り広げ、
本当に嘘みたいなメイクミラクルってあるんだなって感じました。
そんなことを見ているとなんでも強く願っていれば叶うかもしれないって考える様になりました。
 
 
身体だけ大人になってしまったから
見えなくなったものだけ 増えてしまったのかな
 
この部分も気に入っている箇所のひとつです。
子供の時に見えていた風景って大人になって忘れてしまっているなと感じていて、
体が大きくなって物理的にも遠くのものも見えて視野が広がると思いますが、
子供って視界の高さが低いのもあって見えている世界がそもそも違うのと、
知識がない分、全てに対しての好奇心や想像力の感覚が違ったなと思うんです。
あの感覚ってなんとなく思い出せるんですけど、取り戻せない感覚なんじゃないかなって思っていたりします。
 
 
恋愛って、あまり一人だけじゃできなくて。
誰かと関わって成立するものじゃないですか。
だからこそ勘違いもしてしまうし、もちろん大逆転を強く願ってしまうこともある。
 
ただ僕は神誓うから 神誓うから 神誓うから
 
そんな“神頼み”をするくらいのドラマ的展開。神様にお願いするから、叶えてほしいこの気持ち。現実にしてほしい、この“勘違い”。「神誓う」と書いてなんて読むのか? その答えは曲を聴いてからのお楽しみにとっておいてくださいね。
 
「ボーイズ ドント クライ」はそんな心の揺れ動きを歌にしました。
恋愛や何かに一生懸命で空回り。周りから見るとちょっとダサいかも。でも、だからこそ、そんな気持ちをYOAKEは支えられるようになりたいと思いますね。
 
<YOAKE>



◆紹介曲「ボーイズ ドント クライ
作詞:YOAKE P
作曲:YOAKE P