さんざめく

傘は いつも そのままで
なじる 境を愛すのさ

おおい、聞こえているかい
おおい、その耳貸して
おおい、風がなくから

そこにあるというイメージと
わずかに見える破滅像
生きろ、殺せ、慈しめ
と吐いては消えるばかりさ

わたしは失くした色も
この手に強く抱いて
躊躇いは置いていくから
簡単に呼ばないで

群青に染まる
空は明日色
いってしまった日を紡げ、繋げ、愛せよ

ここまでは届かない
どこまでも 弧を描いて
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