桃色の雲は

陽炎を 横切って 駆けてく 女の子
制服の 距離はもう 遠くに なってく

夕暮れが近づく この街で
旅するように 今だけ少し

交差点 肩を丸めながら 渡る人
窓際の 席でただ ぼんやりする人

道端に しゃがみ 絵を描いてる 小さな子
止まらない 物語 いつかは 虹になる

あなたは 何を見つけてゆくの?
わたしは 何を見てきたのだろう?

太陽の行く先に つまづいてしまっても
桃色の雲は いつもわたしの 上にあるから

段葛 足許をたしかめ 歩く人
紫陽花の 着物の襟足が きれいで

あなたは 何を選んできたの?
わたしは 何を選ぶのだろう?

太陽の行く先に つまずいてしまっても
桃色の雲は いつもあなたの 上にあるから
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