夜霧船・泊り船

泣いて おんなは 行くなとひきとめる
旅をいそぐ男は ほそい指をはらう
夜霧船 泊り船 わかれ港町
けんかしたって 男とおんな
波止場通りを ホテルに消えてゆく

赤いコートで ヒールの高い靴
ギターケース片手に ぬれた影がふたつ
夜霧船 泊り船 恋の港町
俺もあのころ 死ぬ気でほれて
陸(おか)にかえれず わかれた女(やつ)がいる

霧笛 よぶなよ 呼ばれりゃ辛くなる
海をすてた俺だぜ みれんなどないが
夜霧船 泊り船 むせぶ港町
はなし 上手(じょうず)な おんながいたら
酒がのみたい 今夜は唄いたい
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