追想

突然あなたから 別れの言葉
背中に刺された時 頭の中では
想い出走り出し 稲妻のような
目眩に心は 白く変わっていった

逃げるようなあなたの靴音
じっと耳で追いかけながら
部屋にはひとり涙の中で
手首を見つめた私が居た

お願いお願い夢なら醒めて
消え行く意識の中で私は
あなたの面影抱きしめながら
何度も何度も祈ってた

渇いた砂のように 音もなく崩れる
なんて終わりなの 信じられないわ
今 命の灯が…消えそう…

幾たび暗く冷たい 夢にうなされ
目覚めた時に 涙こみ上げたのは
あなたを失くした 悲しさではなく
意気地のない心…弱虫な私の

でも今あんなにも憎んでた
手首の傷さえ懐かしく
右手で隠す癖も忘れて
むしろ誇りにさえ感じています

生きているという素晴らしさを
逆にあなたから教えられた
本当にもう悔やんではいない
あなたと歩いた青春を

ありがとう…
捨てられて 私は変わった
今こそ あなたを 乗り越えられそう
生きて いてよかった あなた…
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