おんな雨

離さないでと 縋(すが)った夜を
思い出させる 今夜の雨は
涙まじりの 驟(はし)り雨
なんでこの胸 濡らすのよ
はらはらと ほろほろと
ひとり泣きする おんな雨

冬も間近と 駆け行く雨は
別れ涙の しずくでしょうか
夢を重ねる 人もなく
肩を寄せ合う 人もない
はらはらと ほろほろと
しのび泣きする おんな雨

恋の儚さ 脆(もろ)さに泣ける
夢をも一度 見せてよあなた
風の音にも 振り返る
雨の音にも 泣ける夜
はらはらと ほろほろと
ひとり泣きする おんな雨
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