思い出日和

雨にもたれて ひとり言
幸せだったのよ…
惚れた男に惚れられて この世の春でした
たたく雨 別れ雨 濡れ模様
二年足らずの 思い出が
今でも宝物

嘘と知りつつ 聞く嘘が
いくつもありました…
惚れた男の嘘だから それでも愛しくて
窓ガラス 這うような 傷模様
二つ並べた グラスには
面影注ぎます

真夜中に くゆらせた タバコの輪
小雨(あめ)のやまない こんな夜は
思い出日和です
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