サボテンのせい

影を振り切れないのは嫌でも視界に入り込む
テレビの上のサボテンのせい
殺風景な部屋に見兼ねて君が置いてった白い鉢のサボテンのせい

捨ててしまえば少しは楽になれることくらいわかっているのに
この部屋の中 たったひとつの君が残した形あるもの

なかなか捨てれないのは分別がややこしくて
どのゴミの日に捨てれば良いかわからないから
本当にそれだけなんだ 面倒くさいだけなんだ
でもなんだろう この涙は

週に1度だけ水をあげれば枯れないから
面倒くさがりな僕でも育てられるって君がくれたサボテン
今更過ちを埋めるように水をやり過ぎたせいで
逆に腐らせてしまったんだ

過剰な愛は身を滅ぼすか? いやそうじゃない自己満足だった
時の流れはどんな物にも残酷な程冷静に答えを出す

今まで捨てれなかったのは一応生きているものだから
それが今は腐ってしまった
これで置いとく理由も無い 遠慮なく捨てれるんだな
でもなんだろう この涙は

結局捨てれないまま 今日も視界に入り込む
僕が腐らせたサボテン
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