波止場町シネマ

小雨が小雪に 変る夜は
忘れた誰かを 思い出す
迷い鳥よと それだけ言って
あとは黙って 飲んでいた
メトロの匂いが あんた ふっとした
それだけの話なの
古い映画を 見るような
セピア色した 波止場町シネマ

店なら今日でも 閉められる
無口な笑顔に 逢えるなら
躰ひとつで 身寄りもないし
いつも出来てる 夢仕度
抱かれた熱さが あんた 残るよな
それだけの話なの
海が時化れば おんなは痩せる
時代おくれの 波止場町シネマ

時代おくれの 波止場町シネマ
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