旅路の花

北を流れて はぐれ酒
元気をお出しと お酌する
根室の港に 咲いていた
別れた女と 瓜二つ
その笑顔 その声が 懐かしい
アケミという花 旅の花

永遠(とわ)に逢えない 姉さんが
帰ってきたよな 故郷訛り
小樽の港に 咲いていた
幼いあの日の 思い出が
夕焼けの 潮風の 夢に酔う
純子という花 旅の花

つらい人生 歩いたか
俺らの淋しさ なぜわかる
函館港に 咲いていた
何かが始まる コップ酒
呑むほどに 酔うほどに 泣けてくる
しのぶという花 旅の花
×