昭和の家族

喧嘩をするな 子供たち
母さん助けて やってくれ
赤紙手にして 親父が泣いた
あれは戦が始まり三年目
我が家を襲った一大事件
覚えているさ 今だって

石コロだけの 骨箱が
届いて泪の ご対面
在りし日偲べぬ 親父の帰還
やっと戦が終った翌年の
一雨きそうな 夏日のことで
オイオイ泣いた お袋が

南の国のジャングルへ
秋には行きます 家族つれ
みんなでやりたい親父の供養
むごい戦の時代に生きた故
無残に命を絶たれた人に
逢わせるつもり 妻と子を
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