ねんころ子守唄

赤い夕日が 窓辺に落ちて
山の里へと カラスが帰る
今夜も母さん 遅くなるだろか
可愛(かわ)い妹が ぐずって まだ泣きやまぬ
涙ぬぐったなら 涙ぬぐったなら
ねんころころり 子守唄

ねんねんころり ねんころりん
母さんまだだよ ねんころりん

白いリンゴの 花咲く頃に
直(じき)に戻ると 嬉しい便り
東京で父さん 無事でいただろか
顔も覚えずに 育ったこの子も二歳(ふたつ)
暦めくったなら 暦めくったなら
ねんころころり 子守唄

ねんねんころり ねんころりん
父さんすぐだよ ねんころりん

耳を澄ませば 聴こえてくるよ
あれは懐かし 父さんの歌
一節うなれば 笑顔よみがえる
泣いた妹も にこっとほらまた笑(わろ)た
おんぶねだったなら おんぶねだったなら
ねんころころり 子守唄

ねんねんころり ねんころりん
みんなそろたよ ねんころりん
あした天気になあれ
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