茜色センチメンタル

滑り込むような 秋の気配にきっと
心揺れたのは
道ばたに咲く ちいさな花の香りに
君と歩いた日 重ねたから

こみ上げる 想いは
行き場を無くしたままで 遠ざかる

泣き出しそうな空 茜色に染まる
消えない悲しみは もう分け合えないの?
君とふたり

ひとみ閉じれば 無邪気なままの記憶
時間(とき)は流れてゆく
気づかずにいた 無口な君の優しさ
今ならわかるよ その痛みも

あたたかい ぬくもり
永遠のような夏が 終わるころ

旅立つ君のこと 笑顔で見送るよ
サヨナラの 言葉が 風の中にそっと
とけてゆくよ

涙をひとつ 胸に隠してる
束の間の虹 見えなくなるよ

泣き出しそうな空 茜色に染まる
消えない悲しみに 大きく手をふって
歩き出すよ

茜色に染まる 空の下で
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