三十路岬

ひとり語りしてもいいですか?
カモメにそっと呟いた

女一途な真心のせて 北の海風凍てついた

はぐれ恋散る恨み節さえ
遠いあんたにゃ届かない
佇んで泣き濡れて 三十路岬

ふたりだけの宿で泣き崩れ 愛した夜を悔やんでも

男勝手な約束ばかり 何も叶わず終わります

波の飛沫にこの身投げたら
遠いあんたに逢えそうで
恋しさに捧げたい 三十路魂

みつどもえの泡と知りもせず
愛した罪は消えないの

誰を選ぶか決められないと 別れ上手なひとでした

はぐれ恋散る恨み節へと
清い想いが枯れ果てた
恋しくて憎いのよ 三十路岬
×