女の花は散らさない

月の雫(しずく)を てのひらに
夢をひといろ 薄化粧
この道はるか 歩いて行けば
出逢える気がする いいことに
梅はこぼれて 桜は散って
椿は落ちても 女の花は
死ぬまで散らない 散らさない
…いつでも満開 花ざかり

合せ鏡で ほつれ毛を
指で梳(と)かして 紅をひく
こころの中も お洒落でなけりゃ
女は生きてく かいがない
風がこぼれて 枯葉が散って
夕陽が落ちても 女の花は
死ぬまで散らない 散らさない
…明日も前向き 花ざかり

花は二度咲き 三度咲き
水がとぎれりゃ 萎(しぼ)むけど
涙を注(つ)げば またよみがえる
ときめき よろめき 泣き笑い
萩はこぼれて 野菊は散って
山茶花(さざんか)落ちても 女の花は
死ぬまで散らない 散らさない
…春夏秋冬 花ざかり
…いつでも満開 花ざかり
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