銀座の蝶

ほこりまみれの 巷の夕陽
ビルにかくれりゃ 灯(ひ)が点る
昨日みた夢に すがって泣いちゃ
生きては行けない 銀座だよ
弱音吐いちゃ駄目さ にっこりと
夜の蝶々は あゝ 飛ぶんだよ

いつか誰かに 死ぬほど惚れた
それも今では 語り草
いくら追ったとて 幸せなんぞ
やっぱり私にゃ 遠い虹
なまじ呼ぶじゃないよ 馬鹿なこと
せめてお酒が あゝ 恋人さ

つくりものでも 花咲く銀座
ここが小さな 故郷(ふるさと)さ
たとえ柔肌に 冷たい雨が
沁みよと叩こと 運命(さだめ)だよ
今日は明日を忘れ 口笛で
夜の蝶々は あゝ 飛ぶんだよ
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