桃色の絨毯

扉を開けた途端
あなたの肩に止まる和音
薄色の文字を投げる
咲き乱れる花と同じ音

話は途切れ途切れ
遠い誰かを想わせる気温
届かない声をかける
咲き乱れる花は笑顔の様

風吹き揺れる
舞い上がる浮き上がる記憶
覆い包まれ
穏やかな斜めの花吹雪

ここがどこだか
わからなくなる

扉を閉めた途端
私の肩に沈む単音
花びらが空に翳る
手を差し伸べると巻き戻された
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