お別れにむけて

夕焼けの空地で 泣いているのは
遠い日のぼくの 記憶
“一人にしないでね”大声で君を呼ぶ

あれからぼくらは 時をかさねて
君だけ不自由を 背負う
“たまには会おうよ”電話ではいったけど

新しい世界は どんなふうに
君をむかえたかな そこから ぼくが見えるかな

うわついた奴らの 正義のせいで
たいした別れもできず
“なまいきでごめんね”大人になりきれなくて

家族の間じゃ そんな話題も
今は口にさえしない
“あのことはもういいよ”よくないと思うけど

君はどう…? やさしく笑えるの…
ぼくにはできないから そこから 上手にしかってよ

新しい世界は どんなふうに
君をむかえたかな そこから ぼくが見えるかな

10月のかわいた空気の中で
ぼくらの思い出はとまる
“お別れにむけて…”
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