祈りの歌が聞こえてくる

歌は誰の唇にも止まる
鳥がどんな枝にもとまるように
今日も君の唇に歌はとまり
君の声を借りて歌う
下手だから恥ずかしくて
聴かせたくないというけど
何かに夢中の君が知らずに
歌う歌が大好きなんだ

だから今だってその唇に
とまった歌が逃げていかぬよう
気付かないふりで耳を
すまして聴いているんだ

歌は誰の唇にも止まる
鳥がどんな枝にもとまるように
今日も君の唇に歌はとまり
誰かのための祈りについて
僕に聞かせてくれている

言うべきか言わざるべきか
考えずに言った言葉が
吹き荒れる嵐を一瞬で呼び起こす
呪文になってしまう時がある
馬鹿なことを君に投げかけて
余計なことをしゃべらせて
歌は唇から逃げて僕の世界には
祈りの歌はもう響かない

だから今だってその唇に
とまった歌が逃げていかぬよう
何を僕は言うべきで
言うべきじやないか考えてる

歌は誰の唇にも止まる
鳥がどんな枝にもとまるように
今日も君の唇に歌はとまり
誰かのための祈りについて
僕に聞かせてくれている

目に見えること
それだけが大事なものじゃないと
君が歌うと
僕はそれを素直に信じられるんだ

歌は誰の唇にも止まる
鳥がどんな枝にもとまるように
洗濯糊がアイロンに焦げる
甘い香りに乗って今日も

祈りの歌が聞こえてくる
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