夢色バス

ある朝僕は 目の前に停まった
晴れた空色のバスに乗り込んだ
行き先も告げず さよならもできずに
まだ終わらない 旅が始まった

喜びと悲しみが
でこぼこ道に合わせ 揺れている

夢色のバスは 走り続ける
流れても途切れない 冬の景色を
真っ白な息を 風に変えたら
流れ星さえも 追い抜かしてくんだ
頼りない轍(わだち)残して

思い通りの場所に着かないのは
当たり前だろう 乗り合いバスさ
あきらめないこと 決して降りないこと
僕らが出会ったここは嘘じゃない

本当はちょっとだけ
一人になりたいような 夜もあるけど

夢色のバスは 走り続ける
流れても途切れない 冬の景色を
人前で泣けない 僕はなおさら
悲しくちゃ泣けない よけいに泣けない
君の笑顔見るまでは

低い太陽が映す
自分の四角い 影に抜かれぬように
僕らはきっと行けるはず
自分じゃ 一人じゃ 行けなかった場所へ

僕らが辿った 街も季節も
どうしても手放せない 夢も全部乗せて

夢色のバスは 走り続ける
流れても途切れない 冬の景色を
真っ白な息を 風に変えたら
流れ星さえも 追い抜かしてくんだ
頼りない轍残して
止まらない 夢色のバス
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