カエデ

情熱の色と赤い羽根
ひらひらと空に舞い上がり
「さよなら」最後の言葉を
君は残して歩き始めた

眩しいあの日々 ふと並木通り
押し寄せる人波に鼓動消した
出会ったその意味を
会えない痛みを
声に出来るまで

きっときっときっと 君の未来に
僕だけが見えなくなる
ずっとずっとずっと 歩く歩幅で
もう君が居ない事確かめる
一人楓道

葉音の歌 踏みしめたら
優しいリズムが溢れ出す
責めたりしなくて良かった
だけど上手く笑えなかった

孤独なこの街 きれいな横顔
儚き虹 そこにある全てが
当たり前だとは思えない痛みを
声に出来るまで

きっときっときっと 君の涙に
僕だけが迷いながら
ずっとずっとずっと 僕の涙を
さえぎる傘もなく見上げた空
雨の楓道

きっときっときっと もし今度また
会えたなら笑ってほしい
ずっとずっとずっと 君を捜して
振り返る度に変わる街並
変われない僕を
そっと抱きしめて
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