ひとり北国

ままにならない 都会(まち)のくらし
棄てて最終の 汽車にのる
うしろうしろへ 行く未練
にじむ街の灯(ひ) ふり切って
私 帰ります
雪の降る 故郷へ
…ひとり ひとり

どこか口下手(くちべた) 雪国(きた)のひとは
私 あのひとの 通過駅
きしむレールに 身をあずけ
そっと目を閉じ つぶやくの
あなた もういいの
雪の降る 故郷へ
…ひとり ひとり

はるか霞んで 山が見える
誰の迎えより うれしいわ
北に咲く花 気丈さを
せめて心の ともし灯に
私 帰ります
雪の降る 故郷へ
…ひとり ひとり ひとり
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