田舎へかえろう

春になったら 田舎へかえろう
ちいさな駅で のりかえて
トンネルぬけて つり橋を
そっとわたれば 母さんが
手かごに芹の葉 つみながら
雪どけの音 きいている

夏になったら 田舎へかえろう
愛するひとを ぜひつれて
もしもひとりの そのときは
せめてはなそう 母さんに
つめたい井戸の そのそばで
愛するひとの そのことを

秋になったら 田舎へかえろう
ちいさなころを おもわせて
祭りの夜の ほそいみち
そゞろ歩こう 母さんと
だまっていても それだけで
おさない日々に つゞくみち

冬になったら 田舎へかえろう
けやきの枝で ふくらんで
ならんでもずが ないている
いろりかこんで 母さんと
私と私の あのひとの
えがおが三つ 里の家
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