冬の恋歌

ヘッドライトが 大橋わたる
あとは暗闇 真の闇
風は西から 北へと変わる
やがて季節は 冬になる
わたし 今日から
ああ ひとりで眠り
からだ からだ
からだばかりを 熱くする

窓を叩けば 風でも起きる
風と知ってて 外を見る
手紙みたいな 枯葉が舞って
涙みたいな 雨が降る
わたしあれから
ああ ひとりで生きて
心 心
心なおさら つのらせる

時雨(しぐれ)過ぎたら 小さな星が
空のかなたで またたいて
やがて消えそな 儚(はかな)い色が
恋の行方を 占って
わたし それでも
ああ ひとりで想い
つらい つらい
つらい恋歌 くり返す
×