白樺日記

“お兄さんと甘えてた……
それが私の初恋でした”

白樺林の細い道
名前を刻んだ木をさがす
心でどんなに叫んでも
今ではとどかぬ遠いひと
忘れられないお兄さん
想い出ばかりのお兄さん

湖畔を秋風わたるころ
手紙を何度も読みかえす
私の心も知らないで
楽しい都会のことばかり
忘れられないお兄さん
もう一度逢いたいお兄さん

涙でにじんだ日記だけ
せつない初恋知っている
かわしたことばのひとつずつ
今でも覚えている私
忘れられないお兄さん
心を捧げたお兄さん

“白樺林にはもう誰もいません
とてもさびしい季節です”
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