小雨の下宿屋

小雨の下宿屋の窓
あなたは 私待ってた
古いてすりから 体をのりだして
とても寒がりな 人だから
あつい靴下 編んで持ってきたわ
この格子戸を あけたら
よろこぶ顔が みえる
愛するまねごとでも
楽しい 私なのよ

小雨の下宿屋の中
雨もりかくす カレンダー
古いテーブルも みんな顔なじみ
いつもテレビみて たべるくせ
ひとり暮しの 長いせいでしょうか
熱いコーヒー いれるわ
しみじみ 話したいの
大人になる日までは
離れてくらす ふたり

この鏡に写した
喧嘩も 恋も 夢も
くちびる寄せてうたう
あなたのそばが 好きよ
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