namiuchigiwa

遠くなってゆくよ
真昼の赤い満月は
点滅繰り返し
誰も気付けない輝き放ったまま
波打ち際まで走る君が少しだけ

僕にはきこえたよ
加速する季節残したまま
向こうで手を振る君のまたたきは
四月に降る雪みたいで
それをなんと呼ぼうか
少し考えて立ち止まるけど
それはまるで海のような

その時すっと思い出す歌
波打ち際に落ちたメロディを
二人集め鳴らす季節には意味は要らない
要らないから

君からそっとこぼれ出す歌
僕ら何もかもを思い出して
風は濡れた裾を乾かして
二人はさよなら告げるよ

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