サクヤコノ花

子守歌が流るる風の裾
伸ばしては離されて
降り立つ今よ
水面には花ひらり
そこに何染めて吹かれゆく

空が声を揺るがし生まれてく
そこはかなく愛しい香る風糸
その道の背中には
千の色紡ぐ涙色

桜舞う頃
桜舞う頃
見つけましょ我を
見つけましょ我を

富士を見上げ誓いし言の葉よ
咲くやこの花ここで笑いましょうと
右手にはその心
左手で知った生きるすべ

声を泣かせ迷える両の足
つまずきさえも淡く踏み過ぎし時
鼻先をかすめゆく
花の香をのんでここにいる

桜舞う頃
桜舞う頃
見つけましょ我を
見つけましょ我を

桜舞う頃
桜舞う頃
見つけましょ我を
我を見つけましょ
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