青い風

君を探しに
光の中へ
形は溶けてゆく

手に触れたのは
幻のまま
全ては消えてゆく

太陽が眩し過ぎて
僕はひとり目を閉じた

青い風が吹いていた
遠い記憶の街で
君の髪を揺らしたのは
そこに生きていた証さ

遥か昔の
光の民は
獣達と眠り

木々の祈りと
土の記憶と
夢を重ね合わせ

太陽が消えた意味に
僕らはまだ気付かずに

青い風が泣いていた
誰もが独りきりなんだ
君の頬を濡らしたのは
ここに生きている証さ

太陽が眩し過ぎて
僕はひとり目を閉じた
太陽が消えた意味を
僕はひとり探している

青い風が泣いていた
もう2度とは戻らないんだ
だからこそこの夜だけ
何よりも輝いていて

青い風が吹いていた
遠い記憶の街で
2人だけの秘密の場所
何よりも透き通っていて
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