遠いお風呂

今日もまた 夜の闇が世界を包み
顔を照らす スマホの光 まどろむ意識

遠ーいお風呂
この世のものとは 思えないお風呂 異次元の扉

嫌いじゃないんだ むしろ恋しい
湯気の向こうには 安らぎと温もりと静寂がある

ベッドは底なし沼
「まあいっか」と囁く悪魔
「明日でいいよ」と甘い誘惑

なんだろう お風呂までの遠さ
洗い流せない 今日の汗 冷たい憂鬱

遠ーいお風呂
今日もまた 夢と現の狭間で僕を待っている

必ず湯船のほとりに辿り着けるさ
熱いお湯が じんわりと現実を溶かしてくれるさ
×